「不機嫌なネコ」として世界的に有名な猫・グランピー・キャット(Grumpy Cat)が5月17日、尿路感染症による合併症で亡くなったと飼い主が発表した。
基本は普通の猫だった
米アリゾナ州フェニックス郊外で飼われていたこの猫は、ダルダルソースという名のメス猫で、飼い主のタバサ・バンデセンによると、この猫は本当に不機嫌なわけではなく、99%以上の時間はごく普通の猫であり、その特徴的な表情はおそらく小猫症および受け口によるものであったという。
メディアにも多数出演したアイドル猫
グランピー・キャットはメディアにも数多く露出した。2013年5月には、グランピー・キャットはウォール・ストリート・ジャーナルの1面で取り上げられた。また、ニューヨーク・マガジンの2013年10月7日号では表紙を飾った。
キャットフードのCMでも活躍
インターネット上には猫好きが多く、膨大な数の関連グッズも発売された。グランピー・キャットは、キャットフードのフリスキーのCMにも起用されたほか、2014年には「グランピー・キャットの最低で最高のクリスマス」という映画まで製作された。グランピー・キャットは、漫画「ガーフィールド」に登場する怠け者で皮肉屋のデブ猫のガーフィールドの実写版的存在ともいえる。ガーフィールドの関連グッズも大量に販売され、カルト的な人気を誇ったほか、映画版ではビル・マーレイが声優を務めた。
不機嫌の中に猫の魅力を凝縮
猫業界?の中で一斉を風靡したグランピー・キャットですが、そもそも猫という動物。エサは欲しがるけど、食べたらそっぽ向いて勝手に歩いたり。けど、猫かわいがりすると擦り寄ってきたり、他の動物にはないその気ままさが人気の元なのかもしれません。その意味では、グランピー・キャットの不機嫌そうな表情は、猫の猫たる存在感を世界中のわかりやすく示したのかもしれませんね。
いったい誰が稼いだだのかな?
メディアの活躍でグランピー・キャットが膨大な金額を稼ぎ出したことは明らかだ。英国のタブロイド紙、デイリー・エクスプレスは2014年、グランピー・キャットが累計1億ドル(約110億円)を稼ぎ出したと伝えたが、飼い主のタバサ・バンデセンはこの報道は誤りだと否定した。その後2015年にグランピー・キャットの著作権管理を行うGrumpy Cat Limitedは、この猫の名前を無許諾で使用したコーヒーショップを相手取った訴訟を起こし、2018年に71万ドルの損害賠償金を得ていた。
まあ、いくら稼いだからって、猫様が食べるものも、住むところも限られています。まさか、不機嫌な猫は豪遊しないと不機嫌だったというわけでもないし。残ったお金はいずこへ。それにしても、猫の猫たる存在感で人間さまをなごませてくれた不機嫌な猫さん。機嫌なおして安らかにお眠りください。ご冥福をお祈りいたします。
グランピー・キャット(Grumpy Cat、本名: ターダー・ソース(Tardar Sauce)、2012年4月4日 – 2019年5月14日)は、アメリカ合衆国アリゾナ州モリスタウン(フェニックス郊外)で飼われていたメス猫。2012年9月22日にRedditで紹介されて以来、不機嫌そうな表情で知られ、インターネット上でユーモアを利かせたミームとして大流行した。
グランピー・キャット-Wikipedia