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警察がアダルト動画配信を一斉摘発。摘発の判断材料は金額

報道
週刊SPA!(スパ) 2019年 7/30 号

週刊SPA!(スパ) 2019年 7/30 号


週刊SPAによると

ネット事業者「FC2」が運営する動画配信サイトを利用していた男女13人以上が6月26日までに、全国で一斉逮捕された。ライブ配信は「公然わいせつ」(刑法174条)にあたり、録画動画配信は「わいせつ物頒布等」(刑法175条)にあたるというのが逮捕容疑だ。逮捕者のなかには、ユーチューバーとして人気の女性も含まれていたとして人気の女性も含まれていた。

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摘発が増えたり減ったりするのは、『世論による』

なぜ警察は、一気に摘発を行ったのか。セックスワーカーとして働く人々の安全と健康に関わる活動を行う「SWASH」代表の【要友紀子氏】は、同時にいくつかの動きがあると分析する。

①全国の警察本部にAV出演強要問題の専門官を配置
②内閣府男女共同参画局の音頭で毎年4月「AV出演強要・『JKビジネス』等被害防止月間」を制定
③厚労省「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」で売春防止法改正の議論が浮上
④東京オリンピックを前にした、性に関する活動を取り締まる動きが現れつつある――。

 加えて、性風俗店が求職者の面接をしただけで、職業安定法で摘発されたという事件もあるという。

「いつでも誰でも、摘発されるときは摘発される。今までできたことがやれなくなってしまうかもしれない……という段階になろうとしています」と語る。

 要氏は、警察官僚も参加したシンポジウムでの経験を振り返る。

「摘発が増えたり減ったりするのは、『要するに世論によるのだ』と警察の方が言っていました。FC2の摘発も、警察と協力する市民団体など、外部から何らかの働きかけがあったのかもしれません」

摘発の判断材料は金額

「摘発の判断材料は、金額です。性風俗を担当する地方の警察官に、摘発された小さなビデオ店の無修正DVDの販売額を聞いたことがあります。月1000万円ですよ。裏カジノならもう一ケタ大きい。最近著作権法違反で摘発された漫画村(被害額3200億円)については、ずっと摘発したがっていた。そういうことなんです」

【要 友紀子氏】
’76年生まれ。セックスワーカーとそのサポーターをメンバーにするSWASH代表。著書に『セックスワーク・スタディーズ』(日本評論社)ほか

【河合幹雄氏】
’60年生まれ。桐蔭横浜大学法学部教授(法社会学)。法務省矯正局の「矯正処遇に関する政策研究会」委員、警察大学校嘱託教官

取材・文/長岡義幸
※週刊SPA!7月23日発売号「エロ動画中継はなぜ違法なのか?」より

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